ユングの部屋5

甘粕大尉の茶会

とうとう、この部屋まで来ちゃいましたね。
どこから入ったかちゃんと覚えてますか?
先ほどももうし上げたでしょう? 
意識の奥底に入る行為というのは、
実は大変危険なことなのです。

 

 なぜならあなたの脳の中の宇宙は、あなた自身が思ってるほど小さくないし、
もっと複雑で広いものだからです。
ひとたび自分の脳髄の中に入り込んで道を失うと、
もと来た場所に戻るのは至難の技。
 脳のことなるパーツどうしが衝突を起こして、
あなたの思考が完全に停止する危険もあるのです。

 これはピサの斜塔ではありません。
昭和初期のノスタルジアを表現したかった作品です。

 あっ、もちろん小暮はその時代を知りませんよ!

 以前は『ユングの部屋』系列の絵は、
あまり理解されませんでしたが、サイトのおかげで、
共感していただく声も多くなってきました。
サイトという分野が心を繋ぐ要素があるせいかもしれません。
 でもこれが、理解されやすくなったというのは、
あまり健康な時代ではないということかな…。

 でも作家にとってダークサイドを露出するのは大切なこと。
 こういう世界もたまには、いかがでしょうか?

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ユングの部屋は6部屋あります

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