2004年小暮満寿雄展/作品集1

まな板菩薩(弥勒菩薩半跏思惟像)

このまな板は、私が横浜・綱島にて13年半使用した年期ものです。
つげ義春の『義男の青春』の
「悶々とした8年の生活」をはるかに凌駕する13年半の間、
トントコ包丁をたたくうちに、
まん中はすっかり凹んでしまいました。

コーティングが完全にとれたため、
おかげでたいへん描きやすかったです。

これは拙著「中学生にもわかる仏教」と同じ構図で描いたもので、
広隆寺の弥勒菩薩など、朝鮮渡来系の弥勒さまを参考にいたしました。


阿弥陀三尊像

私が育った場所は、浄土宗のお寺の境内でした。
実家がお寺というわけではありませんが、
やはり阿弥陀さまには親しみを感じます。

脇侍(わきじ)は観音菩薩と勢至(せいし)菩薩です。


胎蔵界曼荼羅図

金剛界曼荼羅図

マンダラとは密教において、
宇宙の心理を伝えるビジュアル手段だそうです。

胎蔵界と金剛界というのは弘法大師が完成させた形式だそうで、
両者があって、はじめて完璧な宇宙を表現できるのだとか。

凡夫の私には深いところまでわかりませんが、
それでも描いているうちに、
頭の中に宇宙が広がってくるのを感じることができます。


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2004年小暮満寿雄展は3部屋あります

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